「ヤンキース１０－１オリオールズ」（２６日、ニューヨーク）

　優勝マジックを１としていたヤンキースがライバルのオリオールズに快勝。２年ぶり２１度目の地区優勝を果たした。ＭＬＢ本塁打王を独走するアーロン・ジャッジ外野手が今季初の５戦連発となる５８号２ランを放つなど、オリオールズを圧倒した。

　驚異の一撃が生まれたのは７点リードの七回だ。１死一塁から高めのフォーシームを完璧に捉えると、打球は高々と左中間へ舞い上がった。ダメ押しとなる５８号２ランに本拠地スタンドは熱狂。「ＭＶＰコール」が巻き起こった。

　打線は二回にスタントンの一発で先制すると、六回には一挙６点のビッグイニング。そして七回にジャッジのダメ押し２ラン。八回にはベルドゥーゴが右翼席にソロをたたきこみ、２桁得点に乗せた。

　マジック１で迎えたオリオールズとの今３連戦は、まさかの連敗で優勝を決められなかった。だがこの日はコールが七回途中無失点の快投で試合を作ると、本拠地はスタンディングオベーションでたたえた。

　ブーン監督はグラウンドインタビューで「とても興奮している」と白い歯をこぼした。Ｖ決定の瞬間、ジャッジも笑みを浮かべ、マウンドにできた歓喜の輪へ。そこに飛び込むとステップを踏んで喜びを爆発させた。その後、ロッカーではシャンパンファイトが行われ、チームメートと喜びを分かち合った。

　ヤンキースは２０２２年以来、２年ぶりの地区優勝を達成。これでア・リーグは各地区の優勝チームが決定。ナ・リーグでは西地区のドジャースがパドレス戦に勝てば３年連続の地区優勝が決まる。