大谷翔平、山本由伸両選手が所属するドジャースが３年連続地区優勝を決めたのは９月２６日、本拠地ドジャースタジアムで行われたパドレス戦だった。

　試合後クラブハウスでキンキンに冷えたシャンパン９６本とビール１２０本が用意されるなか、大谷は右手に紙コップ、左手にシャンパンの“二刀流”で戦闘態勢に入った。ロバーツ監督の音頭で紙コップの中身を飲み干した後、シャンパンの泡にまみれ、喜びを爆発させた。

　愛飲家で知られるロバーツ監督。ドジャースタジアムの監督室には日本産ウイスキー「響」のボトルが並び、自身の誕生日には大谷からプレゼントとして岡山県産の酒が贈られるほど。

　気になる大谷らが一気飲みした紙コップの中身。聞けば、高級テキーラの「Ｃｌａｓｅ　Ａｚｕｌ（クラセアスール）」だという。発案者はリーダー格のミゲル・ロハス内野手。２月のキャンプ地で移籍１年目の大谷と山本に入団歓迎のワインボトルを贈るなど、気配りの選手でもある。

　実は“テキーラ一気飲み”が始まったのは昨季から。レギュラーシーズンの同一カード３連戦に勝ち越した後に飲み始めたのが、いつしか『勝利の儀式』として定着した。２シーズンで１９８勝。戦績を見返すと、単純計算で６７回。もちろん、飲酒は強制ではなく、任意だ。

　シャンパンファイトの後に取材に応じた大谷はアルコールで全身ずぶ濡れ。その目が淡いピンク色に染まっていたのは、テキーラによる酔いもあったのかもしれない。

　地区シリーズ１勝１敗で敵地に乗り込んだドジャースの選手たち。第３戦に勝てばリーグ優勝決定シリーズ進出へ王手をかける。大谷のテキーラ一気飲みはあと何回、見ることができるだろうか。