山本由伸 5回無失点の快投でロバーツ監督と歓喜のハグ&大谷が頭なでなで ポストシーズン初勝利 地区シリーズ突破に貢献

 5回を投げ終え、大谷(右)に頭をなでて迎えられる山本(提供・共同通信社)
 先発した山本
 先発した山本
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 「ナ・リーグ・地区シリーズ、ドジャース-パドレス」(11日、ロサンゼルス)

 ドジャースの山本由伸投手が先発し、5回2安打無失点の快投で降板。ポストシーズン初勝利を手にした。ベンチに戻るとロバーツ監督と歓喜のハグをかわし、大谷翔平選手からは頭をなでられた。

 正念場は1点を先制した直後の三回だった。1死からヒガシオカに初安打を許すと、続くアラエズにも右前打でつながれた。ここで今シリーズ4本塁打のタティスが打席へ。一発を警戒しながらボールが先行した勝負は、カウント3-1から外角スライダーを引っかけさせて三ゴロ併殺打に仕留めた。

 マウンドを降りる際に雄たけびをあげた山本。スミスとタッチをかわし、悠然とマウンドを降りた。試合開始前は明らかに緊張した表情を浮かべていたが、初回はアラエズを素早く追い込み、第1戦ではあまり使わなかったカーブで一ゴロに仕留めた。強烈なブーイングがわき起こる中、タティスもあっさりと追い込み、最後は外角のスライダーで空振り三振に切った。プロファーも内角ストレートで二ゴロに仕留め、ベンチに戻る際には笑みを浮かべた。

 ストレートを両サイドに散らし、カーブ、スライダーを使った初回の配球。空振りを奪うための軸となるスプリットは1球もなく、第1戦とは配球の変化を感じさせた形だ。

 二回は第1戦で一発を浴びたマチャドにストレートを右翼へはじき返されたが、フェンスギリギリでベッツがキャッチ。スタンドは大きくどよめいた。メリルには低めのスプリットでバットを折っての二ゴロに打ち取った。ボガーツにはこの試合初めてボールが先行したが、フルカウントまで持ち込むも四球で初めての走者を許した。それでもペラルタをあっさりと追い込み、低めのスプリットで二ゴロに打ち取った。

 四回も安定感はゆるがず、プロファーを低めの変化球で一ゴロに打ち取った。マチャドに対してはフォーシームが甘いゾーンに入ったが、力で押し込んで右飛。メリルもカーブで右飛に仕留め、中軸に仕事をさせなかった。ブルペンではフィリップスが準備を始める中、五回は先頭のボガーツを追い込み、フルカウントから内角低めのフォーシームで見逃し三振に仕留めた。次打者もカーブで二飛に打ち取り、クロネンワースも内角のフォーシームで一ゴロに仕留めた。ベンチに戻るとロバーツ監督と歓喜のハグをかわした。

 第1戦では3回5失点を喫し、レギュラーシーズを含む対パドレス防御率は13・00に跳ね上がったが、試合前にロバーツ監督は「由伸は最高の先発投手になるためにここにおり、今がその時だと思う」と話した。課題として指摘していたクセについても修正に自信を持っていた指揮官。その言葉通り、5回まで強力なパドレス打線を無得点に封じた。

 以降はリリーフ陣がリードを守り、ドジャースは3年ぶりの地区シリーズ突破。優勝決定シリーズ進出へ大きく貢献した。

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