山本由伸 ダルに勝った 圧巻0封でPS初勝利 先頭打者出塁1度も許さず
「ナ・リーグ・地区シリーズ、ドジャース2-0パドレス」(11日、ロサンゼルス)
ドジャースの山本由伸投手(26)が見事にリベンジを果たした。パドレス・ダルビッシュ有投手(38)との投げ合いとなった一戦で、5回2安打無失点の好投でポストシーズン初勝利を飾り、チームをリーグ優勝決定シリーズへと導いた。一方、ダルビッシュは七回途中2失点と好投したが、無得点に終わった打線の援護に恵まれず、今季が終了した。
雌雄を決する一戦で、山本が真価を発揮した。初回3失点に始まった3回5失点の第1戦から中5日。緊張の面持ちで青色に染まった本拠地のマウンドに再び立つと、5回2安打無失点と雪辱を果たした。尊敬するダルビッシュとの投げ合いを制して、地区シリーズ突破の立役者となり「すごくいい投球ができた」。歓喜のシャンパンにぬれ、声を弾ませた。
スプリットが乱れた前回から配球を見直し、最速158キロの直球を軸に攻めた。1-0の三回は1死から連打を浴び、一、二塁で主砲タティスを迎えたが「攻める気持ちで自信を持って思い切り投げた」と、低めの鋭いスライダーで三ゴロ併殺に。流れを渡さず、四、五回は三者凡退で片付け、救援陣につないだ。
先頭打者の出塁を一度も許さず、自軍に流れを導いた。カウントも有利に運ぶ場面がほとんで、3イニング中2度も先頭打者を出して失点を重ねた前回からの修正を存分に発揮した。
第1戦後は気持ちをすぐに「切り替えられなかった」と言う。支えになったのは仲間の存在。ポストシーズンの経験が豊富なE・ヘルナンデスに誘われ、カフェで話し込み「たくさん声をかけてくれた。チームメートのおかげ」と感謝した。
リーグ優勝決定シリーズと、その先にあるワールドシリーズへ。「自分の投球ができるように頑張りたい」と力を込めた。