山本由伸 4回1/3を8奪三振2失点 相手戦術を逆手にスライダー、カット多投「幸せな経験」
「ナ・リーグ・優勝決定シリーズ、メッツ2-10ドジャース」(17日、ニューヨーク)
ナ・リーグ優勝決定シリーズ(7回戦制)第4戦がニューヨークで行われ、ドジャースの大谷翔平選手(30)は「1番・DH」で先発し、初回に先頭打者で前日から2打席連発となる先制ソロを放って大勝に貢献した。
ドジャース・山本由伸投手は右打者を並べてきたメッツの戦術を逆手に取った。レギュラーシーズンは右打者に対して左より7分も高い被打率・263だったが、今回はこれまで少なかった130キロ台中盤のスライダーや、140キロ台後半のカットボールを多投。外に逃げる球を軸に2失点にまとめ「何とかリードを守ろうと思いながら投げていた」と高揚した表情だった。
分岐点は3-1の三回だった。1死満塁から二ゴロ併殺打かと思われたが、ビデオ判定の末に覆った。1点差に迫られ、なお2死一、三塁。ベンチに戻りかけていた山本は「流れを左右する場面。切り替えて次の打者に向かった」。5番の右打者、マルテを初球の外角低めへのカットボールで遊ゴロに封じた。
4回1/3を4安打2失点で勝利投手にはなれなかったものの、4者連続を含む8奪三振を奪う力投でチームの白星に貢献した。地区シリーズは第1戦こそ5失点と崩れたが、第5戦で5回無失点、そして今回の粘りの投球。メジャー1年目のポストシーズンで力を発揮し「本当にしびれる展開の試合が多い。選手としてやりがいを感じるし、幸せな経験」と充実感を漂わせた。
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