大谷翔平 悲願のワールドシリーズ進出決定!「楽な試合はなかった」逆転起点の一打に価値ある適時打 ヤンキースと名門対決へ

 「ナ・リーグ・優勝決定シリーズ、ドジャース10-5メッツ」(20日、ロサンゼルス)

 ドジャースが2020年以来、4年ぶりのワールドシリーズ進出を決めた。大谷翔平選手は3点リードの六回に貴重な追加点となる中前適時打を放つなど4打数2安打1打点。昨オフの移籍会見で悲願と語ったワールドシリーズの舞台に立つ。

 試合を決めたのは3点リードの六回だった。無死一、二塁から簡単に追い込まれながらも粘った。フルカウントからの7球目、高めのフォーシームに詰まりながらも捉えると、打球は中前にポトリ。二塁走者が生還し、貴重な追加点を奪うタイムリーとなった。八回の第5打席では四球を選び、ベッツ、K・ヘルナンデスのタイムリーなどを呼び込み、2桁得点でメッツを圧倒した。

 これで大谷は初出場となったポストシーズンで節目となる10打点に到達。リーグ優勝決定シリーズでは驚異的な得点圏打率を残すなど、勝負強さを発揮している。

 1点を追う初回の第1打席では、天敵左腕のマナエアから中前打を放って出塁。エドマンの逆転となる左翼線2点二塁打の起点となった。この日はベンチでチームメートの活躍に絶叫するシーンを見せるなど、チームを鼓舞。歓喜の瞬間を迎えると、喜びを爆発させた。

 昨年の入団会見で「オーナーの方も含めてこの10年間、ドジャースが経験してきたこの10年間を彼らは全く成功だと思っていないということはおっしゃられていたので、それだけ勝ちたいという意思がみんな強いんだなというのが心に残ったかなと」と明かしていた。その上で「僕自身の優先順位は、契約形態から見てもわかるように一番上にあるので。野球選手としてあとどれくらいできるかわからないですし、勝つことがポイントとして一番大事なことかなと思います」とワールドシリーズ制覇を悲願に掲げていた。

 その言葉通り、移籍1年目で上がる世界最高峰の舞台。待ち受けるのはMLB本塁打王のジャッジを擁する東海岸の名門・ヤンキースだ。

 1981年以来、43年ぶりの名門対決となる舞台。ブルックリン時代に7回対戦し、1勝6敗。ロサンゼルス移転後は4回激突し、2勝2敗となっている。

 大谷は優勝決定シリーズを振り返り、「本当に楽な試合はなかった。本当に全員の力で素晴らしいゲームだった」と語った。その上で「僕がプレーしたいなと思っていた場所。そこを勝つだけだと思います」とワールドシリーズへの思いを語った大谷。名門ヤンキースは「素晴らしいチームですし、素晴らしい選手ばかり。これからも全員の力で頑張って行きたい」と力を込めた。

 直近8年で4度目となるワールドシリーズ進出を果たしたドジャース、15年ぶりに最高峰の舞台に戻ってきたヤンキース。経験で言えばドジャースに分がある中、大谷翔平が世界一をかけた戦いに挑む。

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