大谷翔平「最高のホームランで、最高の勝ち方」大興奮WS先勝 初出場で初安打、同点呼んだ

 「ワールドシリーズ、ドジャース6-3ヤンキース」(25日、ロサンゼルス)

 大谷翔平選手(30)が所属するドジャースがフリーマンの逆転の満塁本塁打でヤンキースに6-3でサヨナラ勝ちし、白星発進した。大谷はメジャー7年目でワールドシリーズ(WS)初出場。八回に初安打を放ち、5打数1安打1得点だった。東西名門球団の対決は43年ぶり12度目。ナ・リーグ覇者のドジャースは4年ぶり8度目、ア・リーグ王者のヤンキースは15年ぶり28度目の頂点を目指す。

 雄たけびを上げ、笑顔でベンチを飛び出した。1点を追う延長十回。フリーマンがWS史上初のサヨナラ満塁弾を放ち、バットを高々と掲げた。チケット完売、5万2394人の熱狂が渦巻くフィールド上でヒーローを出迎えた大谷は仲間たちと小さなジャンプを繰り返し歓喜を爆発させた。

 「いや、もう、本当に最高のホームランで、最高の勝ち方を1戦目にもってこられたんじゃないかなと思います」。劇勝直後のインタビュー。汗にまみれた大谷の声は興奮で上ずっていた。

 待ち焦がれた大舞台。試合前からテンションは高かった。プレーボール3時間前には捕手用ミットを使ってキャッチボールを行い、遠投の距離を術後最長の80メートルまで伸ばした。練習後には使用球を観客席へ投げ入れるファンサービス。投げるフリを繰り返す“あおりパフォーマンス”で場内を盛り上げた。

 記念すべきWS初打席はMVPコールを受けながら初球を打って中飛に倒れた。飛距離114メートルの大飛球。スタンドは大きくどよめいた。

 3打席無安打で迎えた八回に会心の一撃を放つ。時速182キロの弾丸ライナー。右翼フェンス直撃の当たりで二塁へ滑り込み、相手守備の失策で一気に三進した。「いい打席だった。三塁まで行けたのは大きかった」。日本選手がWSで安打を放つのは14年の青木(ロイヤルズ)以来10年ぶり。同デビュー戦では7人目の記録だ。後続の犠飛で同点のホームを踏み、劇的勝利につなげた。

 試合前の選手紹介では仲間とグータッチを交わした後、敵将・ブーン監督に向かって帽子のつばを触って“あいさつ”。打席に入る時も同じしぐさで敬意を表し、大谷らしさを随所に見せた。

 試合後は他の選手たちが取材を受けたり、勝利の余韻に浸るなか、ゲームセットから30分足らずでシャワーを浴び、足早にクラブハウスを出た。故郷の岩手から両親らが応援に駆け付けていたことも理由の一つだが、特別な試合でも切り替えの早さは変わらなかった。

 第2戦の先発マウンドには山本が立つ。「この流れを明日にもっていけるように、また頑張りたいなと思います」。43年ぶりの東西名門による頂上決戦で、日本人コンビが躍動する。

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