大谷翔平、満票で2年連続3度目MVP受賞 笑顔で真美子夫人とグータッチ DHでは史上初 両リーグ受賞は58年ぶり2人目 アはジャッジ満票2年ぶり2度目満票選出

 全米野球記者協会(BBWAA)は21日(日本時間22日)、記者投票で決めるMVPを発表。ナ・リーグはドジャースの大谷翔平選手が2年連続3度目、ア・リーグはアーロン・ジャッジ外野手が2年ぶり2度目の受賞を果たした。ともに満票での選出だった。

 大谷は昨年9月右肘手術のリハビリのため、打者に専念。指名打者のMVP選出は1973年に同制度が採用されてから51年目で初めて。同選手はア・リーグに属するエンゼルスで21、23年にも受賞しており、両リーグでの獲得はフランク・ロビンソン(61年レッズ、66年オリオールズ)以来、58年ぶり史上2人目の偉業となる。

 大リーグ専門局「MLBネットワーク」にリモート出演した大谷は、同僚のカーショーからMVP受賞を発表された瞬間、隣に座る真美子夫人と笑顔でグータッチを交わした。

 メジャー7年目の今季の大谷はチーム最多の159試合に出場し、6月中旬からは打順を2番から1番に移し、ナ・リーグ最多の54本塁打、130打点で初の二冠を獲得。両リーグ最多の134得点、ナ・リーグ最高のOPS1・036、同2位の打率・310&59盗塁をマークし、史上初の「50-50」、日本選手初のトリプルスリーの快挙を成し遂げ、メジャー史に残るシーズンを送った。

 チームへの貢献度も高く、地区3連覇&12年連続プレーオフ進出、さらにポストシーズンでは4年ぶりワールドシリーズ制覇。守備に就かないことで不利になる、勝利への貢献度を示す指標「WAR」(Baseball-Reference)は、9・2を記録し、リーグ2位7・0のリンドア(メッツ)を圧倒するなど、文句なしの選出だった。

 今オフは最強打者の称号「ハンク・アーロン賞」、最優秀指名打者に贈られる「エドガー・マルティネス賞」、DH部門の最優秀打者「シルバースラッガー賞」、選手間投票による「アウトスタンディング・プレーヤー(最優秀野手)」、リーグ全体のベストナイン「オールMLBチーム」の「ファーストチーム」に5つの主要タイトルを手にしている。

 ア・リーグ受賞者のジャッジは158試合で両リーグ最多の58本塁打&144打点を記録し、2年ぶり2度目の二冠達成。出塁率・458、長打率・701、OPS1・159でもドジャースの大谷を上回り、メジャー最高の数字をたたき出した。打率・322はリーグ2位で10個の盗塁を記録し、チームの2年ぶり地区優勝に大きく貢献。WARでも両リーグ断トツの10・8をマークした。

 1931年に創設されたMVPはBBWAA15支部からランダムに選ばれた2人、計30人が10名連記で投票。1位14点、2位9点、3位8点、4位7点、5位6点、…10位1点の合計で決定される。

▽ナ・リーグ投票結果上位5選手

1位 大谷(ドジャース)420点(1位票30)

2位 リンドア(メッツ)263点(2位票23、3位票7)

3位 マルテ(Dバックス)229点(2位票5、3位票13など)

4位 オズナ(ブレーブス)134点(2位票1、3位票6など)

5位 コントレラス(ブルワーズ)132点(3位票3など)

▽ア・リーグ投票結果上位5選手

1位 ジャッジ(ヤンキース)420点(1位票30)

2位 ウィットJr.(ロイヤルズ)270点(2位票30)

3位 ソト(ヤンキース)229点(3位票21など)

4位 ヘンダーソン(オリオールズ)208点(3位票6など)

5位 ラミレス(ガーディアンズ)184点(3位票3など)

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