代理人が佐々木朗希の心境代弁「この2、3年大変な思いをしてきた」 日本の一部報道に「少しアンフェア。精神的に多少影響」
ロッテから大リーグ移籍を目指す佐々木朗希投手の代理人を務める大手エージェント事務所「ワッサーマン」のジョエル・ウルフ氏が10日(日本時間11日)、ダラスで開催中のウインターミーティングの会場で取材に応じた。
米大リーグの球団幹部や関係者、さらには代理人らが一堂に会する一大イベント。ウルフ氏との質疑応答には日米だけでなく、韓国やスペイン語圏のメディア合わせておよそ100人が集まり、注目度の高さをうかがわせた。
およそ1時間に及んだ会見ではウルフ氏が、佐々木に関する日本の一部メディアの報道姿勢に言及する場面もあった。「正直に言えば、この2、3年、朗希は大変な思いをしてきた。ここ(米国)をベースにしている日本のメディアではないが、日本での報道が彼にとって非常に厳しいものがあり、つらい思いをしてきた。これは個人的意見ですが、彼にとっては少しアンフェアであり、精神的にも多少の影響を与えるものだった」。具体的な内容を明かさなかったが、「彼の夢はメジャーリーグでプレーするためにここに来ることなのです」と訴えた。
ウルフ氏によると、佐々木はすでに米国内に滞在。夢に近づく一歩を踏み出した右腕の様子について「すごくハッピーだし、安どしている」と表現。「願いを叶えてくれたロッテのオーナーや松本氏(球団本部長)にとても感謝している」と話す一方で「彼はロッテや日本プロ野球のファンを非常にがっかりさせたことも理解している」と話した。
ポスティングシステムに関する規定では、25歳未満か、プロ6年目未満の海外選手はマイナー契約しか結ぶことができず、契約金も国際ボーナスプールで上限が定められている。メジャーに昇格した場合でも年俸は最低保証額の76万ドル(約1億2000万円)のため、古巣に支払われる譲渡金は少額となる。日本国内では佐々木の夢の実現を応援する声がある一方で、メジャー移籍のタイミングについて「あと2年待てば…」との意見もみられる。