水原一平氏「生活困窮」は嘘?大谷からポルシェ、無断で家賃も支払い「彼には支出がなかった」検察が複数の異議と米報道
米メディア「ESPN」は30日(日本時間31日)、ドジャースの大谷翔平選手の元通訳で銀行詐欺罪などに問われた水原一平被告について、米カリフォルニア州ロサンゼルスの連邦地検が同被告の一部主張に異議を唱えたなどと報じた。
木曜日に提出された法廷文書によると連邦検察当局は、大谷の元通訳が多額のギャンブルの借金を返すために大谷から盗んだという主張に異議。大谷の銀行口座から引き出しを始める前にギャンブル中毒に苦しんでいた証拠はなかったと述べた。
検察側は水原氏が主張しているように、大谷から盗むことを余儀なくされるような「莫大な負債」を水原氏が抱えていなかったと主張。2021年9月に大谷の銀行口座から「わずか4万ドル(約620万)」の不正送金が最初に行われた時点で、水原氏の当座預金口座には3万4千ドル(約530万)以上の預金があったと検察側は述べている。
提出書類の中で水原氏は大谷の近くに「住む場所を借りなければならなかった」と主張。最終的にカリフォルニア州ニューポートビーチに落ち着いた場所で「高額な家賃を支払った」とし、同時に日本のアパートの家賃も支払っていた。また、申請書には「給料日前の生活」が困窮していたとも書かれている。
しかし、検察側は「これも事実ではありません」と提出書類に記し、大谷の「認識や承認」なしに「大谷氏のデビットカードを使って家賃を支払っていた」ことを示す証拠として銀行の明細書を提出したという。
検察側はさらに「彼には支出がなかった。ローンや車、賃貸の支払いはなかった」とし、大谷は水原氏にポルシェを与えたと記している。水原氏の当座預金口座には常に「かなりの残高」があり、2023年3月には3万ドル(約465万)以上、2024年3月には19万5000ドル(約3000万)以上あったと検察側は述べている。
また、収入増につながるテレビやラジオ、CMへの出演、本の執筆は大谷側の意向で認められなかったとも主張していたが、これも一蹴。水原氏が本の執筆やCMに関して大谷から「話を受けるように」と勧められていたにもかかわらず、話を断ったとも述べた。資料によれば、水原氏は「少なくとも1冊の本(大谷に関する絵本)を書いている」という。
連邦地検は今月23日に同被告に対し、禁錮4年9月と釈放後3年間の保護観察処分、大谷への約1700万ドル(約26億3500万円)の賠償などを求刑。一方の同被告は連邦地裁の裁判長宛てに禁錮1年6月の減刑を求める申立書を提出した。量刑は2月6日に同州サンタアナの連邦地裁で言い渡される。