野茂氏への感謝忘れるな-吉井氏訴える
資格取得1年目で野球殿堂入りを果たした野茂英雄氏(45)を、かつて近鉄とメッツでチームメイトだった野球評論家の吉井理人氏(48)が21日、ブログで「本当に誇りに思います」と褒め称えた。
吉井氏は野茂氏が近鉄に入団した際のことを今でも鮮明に覚えている。「投手のタイトルをほぼ独り占め、すごいやつがおるもんやなとうならされたものです」と当時からリリーフを務めていた吉井氏にとっても衝撃の新人登場だった。
「その頃からすでに大物感をただよわせていたが、その後、大リーグでも大活躍するとは想像もつかなかったです」と振り返る。無理もない、当時は日本からメジャーへの道筋はなく、野茂氏自身がそのルートを切り開いたのだから。
「最近のほとんどの日本人選手は、1年目からメジャー契約で大リーグに行くが、野茂は、マイナー契約からでした。(しかも、ストの真っ最中)」
しかし、いざマウンドに上ってみると野茂氏はアメリカでもトルネード旋風を巻き起こした。
「こんなすごい投手と、日本とアメリカでチームメイトとして一緒にプレーできたことを、本当に誇りに思います」と、日米で時を共にした吉井氏だからこそ、野茂氏の重みを誰よりも称えられる。
そして、「今、大リーグでプレーしている日本人選手たちには、この機会に野茂への感謝の気持ちを少しぐらいは持ってほしいなぁなんて思っています。(年寄り臭い考え方かな)」と一言を呈した。道なきところに道を切り開いたパイオニアが誰であったかを、決して忘れてはならないと‐。