引退のロッテ里崎「潮時かなと思った」
今季限りでの現役引退を表明したロッテ・里崎智也捕手(38)が12日、QVCマリンで引退会見を行った。スーツ姿ではなく、慣れ親しんだ背番号22のユニホーム姿で会見場に現れた里崎は、16年間の現役生活を振り返り、こらえきれず涙を流した。
引退を決めた今の気持ちを問われると、胸に秘めていたものが、一気にあふれ出した。「正直、半分は、ホッとした気持ちでいるんですけど…。ここ数年はしんどかった。これでもう頑張らなくてもいいんだと思ったら、ホッとしていますし、半分は、頑張れないんだと思うと、寂しい気持ちでいっぱいです」と、ハンカチで大粒の涙をぬぐった。
5月に手術した左膝は、懸命にリハビリに励んできたが、自分が思う以上に体は言うことを聞かなくなっていた。「けがして手術をして、もうちょっと早く復帰できるかなと思っていたが、なかなかできず、オールスター明けにも復帰できなかった。8月に入っても状態は上がらず、もうそろそろ潮時かなと思った」。続けて、「次の世代を担う若手が出てきた。もっと教えられることもいっぱいあるのかもしれないが、僕の役割も終わったのかなと思った」と話した。
引退後については「まだ何も決まっていない」とした。05、10年と2度の日本一に導き、06年のWBCで世界一に輝いた名捕手は、「何をするにしても、次のステージで必ず頂点を獲ってやる、死ぬまでにもう1回日本一になってみせる」と笑顔を見せた。
引退セレモニーは、9月28日のオリックス戦(QVCマリン)で行われる予定。