ガスリーが甲子園の黒土を“記念撮影”
「日米野球壮行試合、阪神・巨人連合7-8MLBオールスター」(11日、甲子園)
試合終了後、しばらくするとジェレミー・ガスリー投手(ロイヤルズ)が三塁側ベンチから出てきた。2、3歩歩いてベンチ前の黒土の前で止まった。もしや、高校球児のように甲子園の土を持ち帰るのではと思いきや…。
自身の背番号「11」を付けた小さなキャラクター人形のようなものを黒土の上にちょこんと置いた。そして私物と思われるカメラを取り出してパチリ。“記念撮影”をして、すぐにベンチの中へと入っていった。
大リーグの本拠地球場で、内野全面に黒土を使用しているところはない。美しい黒土が印象的な甲子園球場は、メジャーリーガーたちにとって珍しいものに思えたはずだ。
甲子園球場のホームページによると、甲子園の黒土は、岡山県日本原、三重県鈴鹿市、鹿児島県鹿屋、大分県大野郡三重町、鳥取県大山などの土をブレンドしたもの(ブレンドは毎年決まっているわけではない)。
1年を通じて黒土の配分は一定ではなく、春は雨が多いため砂を多めに、夏はボール(白球)を見やすくするために黒土を多くブレンドしているという。
また、『甲子園の土を初めて持ち帰った人』については、熊本工投手で、のちに“打撃の神様”と言われ、V9の巨人を率いた川上哲治氏(1937年夏)という説がある。
なお、この日の試合でガスリーは五回から2番手として登板。村田を一邪飛、伊藤隼を左飛、大田を二ゴロと、1回を3人で仕留める完ぺきな内容だった。