V経験者なしのヤクルトがセ界制覇

日本シリーズ進出を決め、7回宙を舞うヤクルト・真中満監督=神宮(撮影・吉澤敬太)
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 「セCSファイナルS・第4戦、ヤクルト3-2巨人」(17日、神宮球場)

 レギュラーシーズン優勝のヤクルトが巨人を破り、アドバンテージを含めた対戦成績を4勝1敗として、2001年以来14年ぶりとなる日本シリーズ進出を決めた。CSのMVPには、打率・467と活躍した川端慎吾内野手(28)が選ばれた。

 パ・リーグを勝ち抜いたソフトバンクとの日本シリーズは、24日にヤフオクドームで開幕。ともにレギュラーシーズンの優勝チームで、ヤクルト真中監督、ソフトバンク工藤監督ともに就任1年目。04年の中日-西武戦(中日=落合監督、西武=伊東監督)以来、11年ぶりの“新人監督”対決となった。

 リーグ覇者が堂々と巨人を圧倒した。勝利の瞬間、マウンドのバーネットを中心に、ヤクルトナインの歓喜の輪ができた。満面の笑みを浮かべてその輪の中心に加わった真中監督は、シーズン優勝試合と同じく7回、宙に舞った。

 14年前の日本一を知る選手は、1人も残っていない(畠山、ユウイチはともに当時2軍)。それでもヤクルトの戦いぶりは、盤石だった。

 第2戦、第3戦をいずれも完封リレーで飾ると、この日は初回からいきなり猛攻。先頭の比屋根が右翼への二塁打で出塁すると、続く川端の投ゴロを巨人先発・ポレダが野選。無死一、三塁となり、続く山田が二塁手・井端の“深追い”に助けられる適時打を放ち1点を先制し、さらに1点を加えた。

 二回には、先頭の大引が三ゴロ失策で出塁し、2死三塁から比屋根が中前に適時打。相手のミスをことごとく突いて、序盤に3-0とリードした。

 一方の投手陣は、この日はピンチの連続だった。二回は1死一、三塁、三回は1死満塁。六回は1死三塁、七回は1死一、二塁とされたが、いずれもあと一本を許さなかった。五回には2死二、三塁から阿部の2点適時打で26イニングぶりに失点したが、最後まで逆転は許さなかった。

 その原動力となったのは、得意の継投策。六回からロマン-久古-秋吉-オンドルセクとつなぎ、九回はリーグのセーブ王に輝いた守護神・バーネットが締めくくった。

 真中監督は「シーズン中と同じような粘り強い戦いをできればと思います。強敵ですが、うちの力を集結していいゲームをしたいと思います」と気合のコメント。若さあふれる燕軍団は、シーズンで59年ぶりとなる90勝を挙げ、最強と称されるソフトバンクも一気に飲み込むだけの勢いを持っている。

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