大商大・大西 3季連続優勝へ好投
「関西六大学野球・第3節2回戦 大商大9-7龍谷大」(18日・わかさスタジアム京都)
大商大が逆転で龍谷大を下し、2連勝で勝ち点を挙げた。1点差に迫られた六回2死二塁から登板した大西広樹投手(1年・大商大高)が、2回1/3を無失点に抑える好救援。昨年のドラフトで、広島から1位指名を受けた岡田明丈投手と同じ道を歩む右腕が、3季連続優勝へ価値ある投球を見せた。
1年生には酷とも言える場面で出番が回ってきた。1点差に迫られ、なおも2死二塁。一打同点の場面でも、大西はまったく動じなかった。「マイナスではなくプラス思考でいった」と簡単に追い込み、最後は低めに落とすフォークで空振り三振。鮮やかにピンチを脱した。
九回こそ「ちょっと弱気になってしまって」連打を浴びて降板したが、試合の流れを左右する状況で勢いを断ち切った右腕。この日は自己最速となる146キロを計測し、低めに集まる変化球で4三振を奪った。高校時代から“大阪No.1右腕”の呼び声高く、プロのスカウトからも注目を浴びる存在だったが、志望届は出さずに進学。「富山監督に誘われて。大学で全国制覇を達成してからプロに行きたいと思ってます」と力を込める。
くしくも、昨年のドラフトで広島から1位指名を受けた岡田も、大商大高から大商大へ進学。昨年の大学選手権で脚光を浴び、その評価は急上昇した。「憧れの存在です。すごいオーラが出てました」と大西は言う。
憧れだった先輩の背中を追って進んだ大学生活。まだ入学直後にもかかわらず、3季連続優勝を目指すチームに欠かせない存在へとなりつつある。