智弁学園・村上 2安打完封 準決勝快勝
「春季高校野球近畿大会・準決勝、智弁学園6-0明石商」(4日・紀三井寺)
センバツ優勝の智弁学園が、センバツ8強の明石商を完封で下し決勝へ進んだ。エースの村上頌樹投手(3年)が、被安打わずか2、10奪三振で9回を投げ切り、レベルアップした姿を見せつけた。
まるでプロを見ているような投球術を駆使した村上。例えば右打者に対し内角直球でカウントを奪うと、今度は内角ボールゾーンから入ってくるカットボールで手を出させなかった。
最後は内角の低めにチェンジアップを落とし空振り三振。寸分の狂いもなく投げ分けて見せた。他にもほとんどのボールが両コーナーに制球され、明石商打線をまったく寄せ付けなかった。「センバツが終わってから上体だけで投げてしまって、もっと下半身を使おうと意識したら制球が安定した」と明かす村上。下半身主導の投球フォームを身に付けたことで「楽に9回を投げきれるようになりました」と手応えを口にする。
小坂監督も「バランス良く投げられていた。体を振ってしまうと、どうしても(右打者の頭付近に)抜けてしまうけど、きょうはそれがなかった。あとはケガさえ無ければ」と進化したエースに全幅の信頼を寄せていた。