錦織自戒、体力使い果たしたのが敗因
全米オープンテニスの男子シングルスで準優勝を果たした錦織圭が12日、試合後初めて公式サイトに「自戦記」を書き込んだ。
錦織は「初めてのグランドスラムの決勝の舞台はやはり容易ではなかったです。嬉しいと同時に苦い思いもたくさんしました」と書き出した。
錦織にとってこれまで、グランドスラムの決勝は遠いものだった。その理由は体力。「ジョコビッチとナダルが決勝で5時間やったり、違う次元の人たちなんじゃないかと」思っていた。
しかし錦織は今大会、「ベスト8入ってからの後半戦は無我夢中でした」と振り返る。大勝負に勝った後は嬉しくてリラックス、次戦に向けて「勝つんだ」と言い聞かせ続けたという。
そして迎えた決勝。「初めての決勝の舞台で緊張していたのと、体力的に使い果たしていたので試合に100%集中できていませんでした」と、素直に認めた。
「決勝という大舞台で自分の力が発揮できなかったのが一番悔しいです」と今も記憶が生々しく痛い。
そして気がつけば「怪我の痛みはもうほとんどありません」。激闘の中で、体にも何かが起こっていたのかもしれない。
「決勝に来れたことは経験になるし、トップ10を3人破って決勝まで来れたのは絶対の自信になります」と、今は得たものの大きさも実感している。