次の錦織狙え 明日から日本選手権

 テニスの日本選手権が31日に有明テニスの森で開幕する(予選・31日から、本戦・11月2日から)。特に錦織圭(24=日清食品)の全米オープン準優勝などで注目が集まる男子では、さらに次の世代の活躍が期待される。

 日本選手権は日本一を決める大会ではあるが、ATPワールドツアーを戦う錦織は出場しない。優勝賞金は400万円(男女シングルス)。若い選手にとっては、日本から世界へ羽ばたくための足がかり、という位置づけでもある。

 飛躍を狙う多くの中の1人に、喜多元明(21=日本体育大学)という選手がいる。U14、U16の全日本ジュニア選手権で優勝。13年にプロ転向し、今年10月28日更新の日本ランクは36位。ユニバーシアードの日本代表を第一の目標に、将来的には海外ツアーで戦うことを目指している。兄の文明(リコー=25)もテニス選手で、錦織が中学時代に留学した米・IMGテニスアカデミーの同期生だった。身近だった錦織の活躍は大きな刺激になっている。

 「自分も錦織君みたいに、という思いはそりゃあります」と語る喜多には、一つ、思い出がある。兄がIMGアカデミーの留学に出発する前日、同じく渡米する錦織が埼玉県与野市(現さいたま市)にある喜多の自宅に泊まりにきた。朝には一緒にコンビニに行った。「テニスやってるの?」、「がんばってね」。そんなたあいもない会話が小学生だった元明の頭に残っている。

 「どちらかというと、当時は兄の方が期待されていたんです。自分も、という気持ちはありますよ」。もちろん、目標がはるかかなたにあることはよく理解している。だからこそ、今年の全日本選手権で好成績を残し、一歩でも近づきたいと考えている。

 1番の武器はサーブ。「(元ナンバー1プレーヤーの)アガシが目標です」と力を込める。大学や、知人の厚意で練習場を確保している。喜多の出場は予選から。成り上がりを狙う。

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