バルセロナで行われたフィギュアスケートＧＰファイナルで日本男子初の連覇を飾った羽生結弦（２０）＝ＡＮＡ＝が１６日、成田空港着の航空機で帰国した。

　約１００人のファン、関係者らに出迎えられた羽生は「応援ありがとうございました。ちょっとビックリしてますね。飛行機から降りたばかりでボケッとしてる」と、やや疲れた様子ながら、笑顔で話した。

　１１月の中国杯での激突負傷から１カ月しか経たない中での“王座防衛”には、「結果として２連覇になっただけで、僕自身は１つの試合で優勝しようと思っていただけ。連覇しようと意識はしてなかった。皆さんが思っているほど、連覇の喜びはない。今年のＧＰファイナルに優勝できたことがよかった」と振り返った。ただ、「自分がスケートをしていてとても楽しかった」と充実感はあったようで、「試合でこれだけ幸せな気持ちで滑れたのは何年ぶりだろうかというぐらい。そこが一番よかった」とした。

　１０日後には来年３月の世界選手権（中国、上海）の最終選考会で、３連覇の懸かる全日本選手権（２６日開幕、長野）が控える。ＧＰファイナルから演技構成は変えない予定で「３連覇は意識していない。もう今の時点からしっかり集中し始めて、もう試合が始まっているんだという意識を持ちながら、短い期間の中で自分が成長できるかに重点を置いて練習したい」と、意気込んだ。