クルム伊達、故障多発で引退考えた
プロテニスプレーヤーのクルム伊達公子(44)が昨年末に引退を考えたことを全豪オープン開幕を控えた19日、公式ブログで打ち明けた。
全豪開幕を控えて万全とはほど遠い状態の伊達は、「何がどうなってしまったのか…今の私には手応えどころか不安をすべて抱え込み、ちょっとしたことで自信をさらに失い、悪いスパイラルに入ってしまったまま」と不安が募るばかりだ。
そしてついひと月前の「昨年末には自分の意思とは反して引退まで考えさせられたほどの怪我をここまで戻してこれたんだから」と引退の選択肢さえ浮上したことを明かし、同時に「やるしかないってことはわかっている」と闘志をかき立てた。
伊達は昨秋から左ひじ、右太もも付け根、腹筋と相次いで痛め、年齢的な回復の遅さもあって苦しんできた。
昨年11月に準優勝したITFドバイのころからは、ブログにもそんな記述が再三見られるようになった。
「右太もも付け根がドクドクし始め、地面を蹴ることが難しくなってしまった」(11月6日)「私の体がどこまで耐えられるか…」(11月21日)「腹筋に違和感」(11月22日)と故障に関する書き込みが相次ぎ、11月末には超音波による精密検査を受けた。
その結果、腹筋は内出血の症状はあるものの筋肉は切れてはおらず一安心。ただし9月から痛みだしていた左ひじが「重症というか、もう手遅れ」、さらには太もも付け根についても「大転子の滑液包炎」が確認された。
さすがにこの時点で伊達は「なかなか問題は消えないし 完治は難しそうです。しかもあちこち不安要素な箇所が増えてる??悩みは尽きないです」と嘆いた。
オフの間に調整、1月5日には「徐々に回復」と手応えも得ていたが、今季ここまでの試合を経て、また体調に不安が出始めた。体のあちこちに爆弾を抱え、9月には45歳になる伊達の苦しい闘いは続く。