大相撲春場所５日目の松鳳山戦で左膝を負傷して６日目からの休場が決まった西前頭４枚目・遠藤（本名・遠藤聖大、石川県出身、追手風部屋）の症状について１３日午前、大阪・堺市の宿舎で師匠の追手風親方（元幕内大翔山）が状況を説明した。

　それによると遠藤は左膝の前十字じん帯を断裂しており、患部には出血がみられるという。現時点では手術はしない方向だが、「完全に断裂しているのか部分なのか、まだ分からない。現役中はあまり手術はしない方がいいと思うが、しないといけないなら仕方ない」と当面は経過を観察するもようだ。

　同親方は１２日夜に入院している病院で遠藤に会った。「元気でしたよ。本人は『おかげさんで勝ちました』と言っていた。４勝１敗と頑張っていたし、がっかりしているだろうけど、ケガはつきもの。初心に戻って前向きに考えればいい」と気持ちの切り替えを強調する。数日間は大阪に滞在してから、東京に戻って治療に専念することになりそうだ。

　５月の夏場所（５月１０日初日、東京・両国国技館）の出場については、「日にちもあるが、出られるように目指していく。ただ無理をしてもしようがない。出られなければ７月場所になる」と師匠は回復状況をみながら判断する方針を示した。遠藤の休場は新入幕だった１３年９月場所で、左足首を痛めて１４日目から途中休場して以来で２度目となる。