松岡修造、錦織は「常識を変えた」
タレントでスポーツコメンテーターの松岡修造(47)が27日、テレビ朝日系ニュース番組「報道ステーション」で、男子テニスのバルセロナオープンで2連覇を果たした錦織圭(25)=日清食品=について、「クレーコートの常識を変えた」などと解説した。
自身が少年時代に指導した錦織を解説するときは、いつも以上に熱くなる松岡だが、この日はバルセロナオープンの決勝戦VTRを見ながら、精神面より技術面へのコメントに時間を割いた。
その中で松岡は、赤土のクレーコートを得意とするラファエル・ナダル(スペイン)らが、ベースラインの後方で両サイドへシューズの底を滑らせながら活動域を広げ、ラリーの応酬で優位に試合を進める「スライディング」の戦法をとることを説明した。
続いて、錦織の場合は、クレーコートでもハードコートなどと同様にベースラインに近い位置から、靴底を滑らすことなく、相手のボールを打ち返す戦法を用い、力強いショットで勝ち抜いてきたことを強調。この日の決勝戦でも相手の世界ランキング66位、パブロ・アンドゥーハル(スペイン)が、松岡によると「人生最高のテニス」をして錦織に食い下がったものの、錦織がストレート勝ちで世界5位の貫禄を見せた要因を説いた。
松岡は番組の中で、実際にクレーコートでラケットを握りながら「スライディング」を実践し、その戦法を用いない錦織の特異性を示した。そして「圭はクレーコートのテニスを変え、常識を破った。今後はみんながマネをするだろう」と称賛しながら、直近の四大大会で、クレーコートで行われる全仏オープン(5月24日~6月7日、パリ)での健闘を信じていた。