井村ジャパン“脱ゆとり”でメダル狙う
シンクロナイズドスイミング代表チームが7日、都内で合宿を公開。井村雅代ヘッドコーチ(64)は“脱ゆとり世代”を掲げ、世界選手権(7月開幕、ロシア・カザン)でのメダル獲得を誓った。
5月のジャパンオープン後、1カ月間続く合宿も終盤。大阪・なみはやドームで行った合宿前半には、練習の合間に「メダルが取れないと私のプライドが傷つく」と、選手にあらためて闘魂を注入したことを明かした。
「選手たちだけでなく、今の若者そのものの課題。みんな平等で、みんな一緒でいいと思っている。他人を蹴落としてでもやってやるという気迫がない」
極限状態での底力を引き出そうと、この日の練習でも練習終了予定時刻になってからも、全演技を繰り返した。「世界選手権では地が出る。地を上げていかないと。泣く選手がいても『(泣くのは)疲れるからやめとけ』と言ってきました」。世界の表彰台の厳しさを知っているからこそ、鬼となることに徹している。
指導を受ける三井は「先生は、自分たちがもっとできると思って言ってくれている。自分たちに負けないようにしないと」。主将の乾も「泳げるようにはなった中で、どれだけ質を高められるか。先生に言われたらできるけど、言われなくてもできるように」と、自立心が芽生えてきている。
井村イズムで野心をむき出しにしたマーメイドたちが、夏の決戦で輝きを放つ。