錦織、巻き返しの裏にコーチの言葉
テニスの全仏オープンをベスト8で終わった錦織圭が8日、公式ブログを更新し、準々決勝のツォンガ戦、セットカウント0-2から巻き返した裏に中断中のマイケル・チャンコーチのアドバイスがあったことを明かした。
錦織は「ツォンガに負けたのはすごく悔しかったですが、初のベスト8に入れたこととテニスの質は確実に上がってきてるので得たものも大きくありました」と総括した。
敗戦を前向きに評価できたのも、試合の中で得たものがあったからだ。
ツォンガ戦は第1セットを落とし、第2セットも2-5となったところで、会場の設備の一部が客席に落下する事故があり、試合は約40分間中断した。
その中断理由については「何が起きたのか全く分からず」、ただ「体が冷えないうちに早く再開してくれ」と思い続けた錦織だが、その間にチャン・コーチと交わした会話が錦織の胸に響いた。
「自分のしなきゃいけないことを明確に話してもらい、少しリラックスでき真っ白だった頭に少し光が見えました」と振り返る。
再開後の錦織のプレーは変わった。「良いプレーも出始めて少し自信を取り戻す」ことができて2ゲームを連取、イーブンに戻した。
結局は最初に2セットを失っていたことが大きくて敗れ、「5セット目は紙一重だったと思いますがこの最後のセットに集中力を保てなかった自分が許せませんでした」と反省も残った。
しかし、その反省と試合中断中に得たものの双方が、錦織にとっては今後への糧となったようだ。「また来年全仏で活躍できることを目標に頑張ります!」と熱く締めた。
錦織はチャン・コーチと2013年12月に契約、フィジカル面とともにメンタル面での指導を受けている。