日本ハンドボール協会は１６日、都内で会見を開き、男子代表選手が東京・味の素ナショナルトレーニングセンター（ＮＴＣ）内の禁煙エリアで喫煙した問題で、当該選手やチームスタッフなどへの厳重注意とともに、当該選手に更正プログラムを受講させる処分を発表した。また、田中参事の謝金１０％の３カ月自主返納を発表した。

　日本協会は問題発覚直後から、８選手に更正強化プログラムを受講させている。プログラム内容は、個人面談、禁煙の外来受診、個々のフィジカルトレーニング、地域貢献活動、課題図書の感想文の提出など。

　課題図書は強化委員が選定したもので、ルー・タイス「アファメーション」、池上彰編「心をつなぐニュース」、ナポレオン・ヒル「思考は現実化する」、シーナ・アイエンガー「選択の科学」、豊田一成「一流の集中力」、鳥浜初代「なぜ若者たちは笑顔で飛び立っていったのか」、広瀬一郎「スポーツマンシップ立国論」など８冊。

　川上憲太専務理事は「もともと実力のある選手。心と体が固まればより強くなれると思う。代表選手としての覚悟を持って、結果でみなさんに見てもらいたい」と処分の意図を語った。

　協会は２０日に８選手の更正具合を判断し、２３日から始まる代表合宿に参加させるか否かを決める。８選手は既に日本オリンピック委員会（ＪＯＣ）から、５月２６日からの３カ月間、ＮＴＣの利用禁止処分を受けているため、外部施設での練習も検討しているという。

　男子代表は、１１月からリオデジャネイロ五輪出場権を懸けたアジア予選（カタール）に臨むだけに、綱紀粛正で競技に全力を懸ける。