貴乃花親方 音羽山親方へ追悼文

 大相撲の元大関・貴ノ浪の音羽山親方(本名・浪岡貞博さん)が20日に急死したことを受け、元横綱の貴乃花親方が21日、貴乃花部屋の公式サイトで心境を語った。

 藤島部屋(現在の貴乃花部屋)に88年に入門した貴乃花親方にとって、同部屋に87年入門の音羽山親方は1歳年上の兄弟子だった。「相撲界の繁栄のため心血を注ぎ、これからの活躍を切望されていた最中の出来事です。貴乃花一門のため、貴乃花部屋のため、後進の指導に身を削り相撲界を支えるべき人材として正にこれから活躍と飛躍が期待された最中の訃報です」、「誠に誠に無念です。やりきれない気持ちでいっぱいです。もう一度あの頃に、共に汗を流し、激しい稽古に耐え抜き、鍛錬し、燃えたぎる炎を燃やして、明日の夢へ夢へと向かって、お互い汗を流したあの頃にあの頃に ただただあの頃に、あの頃だけに戻りたい」と胸の内をつづった。

 貴乃花親方の実父、藤島親方(元大関・貴ノ花)の指導の下、2人は厳しい稽古で切磋琢磨(せっさたくま)した。引退後も音羽山親方は10年に理事選に初めて出馬した貴乃花親方をサポートするなど、2人の関係は深かった。

 「私には現在余力がなく、あらゆるところの力が抜け落ちています」と落胆していることを隠さなかった貴乃花親方。「これだけは皆様にお伝えしたい。『身が滅びようとも、培ったこの絆は永遠となり不屈である』と」と一門代表として記した。

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