“怪物”ハキーム、200Mで堂々2位

 「陸上・日本選手権兼世界選手権代表選考会」(27日、新潟)

 男子200メートル決勝が行われ、ガーナ人の父を持つ高校2年生のサニブラウン・アブデル・ハキーム(16)=城西大城西高=は、トップ選手たちと互角以上に渡り合い、20秒57で堂々の2位となった。

 前日、桐生祥秀(現東洋大)の持っていた高校2年生での歴代最高記録を塗り替えたハキームが、日本一を決める舞台でもあふれんばかりのポテンシャルを見せつけた。やや遅れ気味のスタートから徐々にスピードに乗ると、コーナーを抜けてからは優勝候補の一人と見られていた高瀬(富士通)とデッドヒート。最後まで譲らず、同タイムで2位タイに入った。

 前日の予選より0秒01タイムを落とし、世界選手権の参加標準記録(20秒50)には届かなかったが、「2番はうれしい。今できる全部を出し切った。納得いきます。この高いレベルでついていけたし、楽しかった」と充実の表情で汗を拭った。

 16歳にして日本トップレベルの力を示した“怪物”は「戦えたっちゃ~戦えた。でもまだ勝てない。来年は勝ちたい」と、キッパリ。異次元のスピードで進化を遂げる。

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