吉村真晴が4強!日本勢最後の砦

準決勝進出を決めガッツポーズの吉村真晴=グリーンアリーナ神戸(撮影・山口 登)
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 「卓球、荻村杯ジャパン・オープン」(27日、神戸総合運動公園体育館)

 男子シングルスは、準々決勝で世界ランキング30位の吉村真晴(愛工大)が同16位の朱世爀(韓国)を4-2で退け、4強入りを決めた。日本勢ではただ一人、最終日まで勝ち残った。

 卓球男子のニュースター誕生の予感だ。21歳の吉村が、35歳の世界屈指のカットマン相手に強烈なフォアハンドを次々と決め、勝利をもぎ取った。「苦しかったけど、アグレッシブに戦えた」。勝利の瞬間は両手を握りしめ、会場の大歓声に応えた。

 勝利を見届けた全日本男子の倉嶋監督も思わず立ち上がりガッツポーズ。「彼らしいダイナミックで創造的な試合だった。カットマン相手に先に仕掛けられた」と目を細めた。

 努力が結果に結びついた。「昨年までなら競ったときにポロポロとミスをしていた。上位選手に勝つにはフォアハンドが勝負なので、重点的に練習して安定してきた」。自信が思い切りの良さにつながっている。

 今年に入り、世界選手権(4-5月、中国・蘇州)混合ダブルスで銀メダル、スペインオープンとクロアチアオープンで優勝と勢いに乗る新鋭。世界ランクは現在30位で日本勢で5番手だが、来年のリオデジャネイロ五輪代表入りへ猛アピールを続けている。

 今大会もこれで格上相手に3勝。「成長できている。シングルスとして自信になる」と胸を張った。

 日本勢全滅のピンチを救い、最終日に唯一残った。「みんなの期待を胸に、1番を目指したい。まだまだ行けるイメージはある」。この勢いで一気に頂点へ駆け上がり、吉村真晴(よしむら・まはる)の名を全国にとどろかせる。

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