卓球男子・吉村が強豪次々倒して準V

 「卓球・萩村杯ジャパンオープン最終日」(28日、神戸総合運動公園体育館)

 男子シングルス決勝が行われ、世界ランク30位の吉村真晴(21)=愛工大=が同2位の許昕(中国)に1-4で敗れたものの、殊勲の準優勝を果たした。

 石川佳純、福原愛、中学3年の“みうみま”など女子の活躍に沸く日本卓球界で、“男子には俺がいる”と言わんばかりに、21歳の吉村が強烈なインパクトを残した。

 決勝は世界2位の中国選手と対戦。第1ゲームは得意のサーブが面白いように決まり先取した。1-1で迎えた第3ゲームはジュースにもつれ込んだが、勝負に行ったスマッシュでミス。結局このゲームを落とし、徐々に本領を発揮してきた相手の勢いを止めることができなかった。

 今大会は予選トーナメントから本戦に勝ち上がり、世界ランク30位以内の選手を3人撃破。準決勝では世界ランク1位の馬龍(中国)を倒した尚坤(中国)と対戦し、逆転勝ち。連続でポイントを奪われても、劣勢で追い込まれても、攻め手を緩めることはなかった。

 「常に自分はチャレンジャー精神。劣勢でもプラスに考えて、ポジティブにいく」

 努力が結果に結びついた。「昨年までなら競ったときにポロポロとミスをしていた。上位選手に勝つにはフォアハンドが勝負なので、重点的に練習してきて安定してきた」。自信が思い切りの良さにつながった。

 来年のリオデジャネイロ五輪代表入りも大きくアピールした。代表には、9月発表の世界ランク日本勢上位2名と強化本部推薦の団体戦メンバー1名が選ばれる。6月時点では、エース水谷、丹羽らにつぐ日本勢5番手だが、今季は世界選手権の混合ダブルスで銀メダルを獲得し、ワールドツアーでもスペインオープン、クロアチアオープンで優勝するなど波に乗っている。

 世界上位選手が軒並み出場した今大会でも、日本勢として唯一メダル獲得した。全日本男子の倉嶋監督も「正直ここまでやるとは思わなかった。オリンピックで当たるような相手を連続で倒して、かなり評価するべきだと思う」と絶賛した。

 1年後のオリンピックの舞台での活躍を目指し、新星は進化し続ける。

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