新国立問題、森元首相「大変迷惑」

新国立競技場問題について語る森喜朗元首相=東京・日本記者クラブ(撮影・開出牧)
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 2020年東京五輪・パラリンピックの組織委員会会長を務める森喜朗元首相(78)が22日、都内の日本記者クラブで会見を行った。森会長は新国立競技場の見直しについて「私は大変迷惑している」と不快感を示した。

 2520億円にまで高騰した総工費については「(新国立は)組織委がつくる訳ではなく、こうしてくれ、ああしてくれと言った訳でもない。つくるのは国、そして都が協力するもの」と述べ、組織委の責任を否定した。

 森会長は施設整備に関する費用について、東京都の負担分を当初予想されていた4000億円から2500億円に圧縮したことを強調。さらに仮設競技場が主体となる組織委の負担分が3000億円に達することも明かし、「国の負担は国立競技場だけ。印象的には大変なこと(金額)だとなりますが、五輪で使う施設をトータルすれば、実は国が一番安い。それを文科省は知っているんだから、閣内で説明しておかないといけなかった」と話した。

 19年ラグビーW杯との関連については、当時既に開幕戦や決勝の会場として日産スタジアムを使用することで了解を得ていたが、東京五輪が決まり新国立建設が浮上したことでラグビー側が誘われたという経緯を明かした上で、「クラウンくらいの車に乗っていたら後ろから大きなセンチュリーが来て『こっちの車がいいから乗り換えなさい』と言うので、そっちに乗ったらパンクして(車から)降ろされた」と独特の例え話で恨み節を表現した。

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