十両陥落が確実の若の里、千秋楽も出場

天鎧鵬(手前)によりきりで敗れる若の里=愛知県体育館(撮影・吉澤敬太)
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 「大相撲名古屋場所・千秋楽」(26日、愛知県体育館)

 十両からの陥落が確実となり、引退濃厚の西十両11枚目の若の里(田子ノ浦)が、26日、愛知県長久手市内の同部屋で朝稽古を行った。幕下なら引退を公言しており、前日14日目に残留ラインを割る10敗目を喫した。

 午前8時に稽古場に下りてきた39歳は、土俵をじっと見つめてストレッチなどで調整。「(前日)支度部屋では千秋楽取るかどうかも分からなかったけど、(部屋に)帰ってから、ゆっくり考えて、明日もある、千秋楽も取るという考えに至った。答えはもう一番、最後まで取ると、その答えだけは出た。番付が上がる下がるは15日、取り終えてから考えるもの」と今場所を全うする決意を示した。

 千秋楽の天鎧鵬(尾上)戦は歴代5位、1691出場目になる。「最後の一番になるかもしれない。今までやってきたことを全部出したい」と24年に及んだ土俵人生のすべてを注ぐ。

 今後に関しては「気持ちの整理を付けてから、とりあえず、きょうの相撲に集中する」と明言は避けた。「来場所やるかもしれないよ。往生際悪いし」と笑顔で話した。

 92年春場所で初土俵を踏んだ同期生の旭天鵬(友綱)も十両陥落は確実で去就に注目される。「僕と旭天鵬を取り上げてくれてね。全く注目されず辞めていく力士も多い中で連日、注目されて千秋楽を迎えられたのはうれしい」と感謝した。

 「お互いがお互いを意識してきた。僕も彼に、彼も僕に注目していた。同期は特別。最初はいっぱいいたけど、ここまで来ると意識する。彼とは食事も酒も行ったことがないし、電話もメールもしたことがない。本場所で言葉を交わすだけだけど、一言、二言だけど、友情が芽生えた。お互い思うところあるでしょうけど、こんな形になるとは不思議な縁を感じますね。こんだけ言って2人で現役続行なら大笑いですよ」と語った。

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