アーチェリー古川 リオ五輪に意欲
アーチェリー世界選手権(デンマーク)の男子個人で銅メダルに輝き、16年リオデジャネイロ五輪の出場を決めた古川高晴(30)=近大職、女子個人、団体で同五輪出場枠を獲得した川中香緒里(24)=ミキハウス=が5日、出身の近大(東大阪市)を訪れ、同大の清水由洋理事長らに結果報告を行った。
12年ロンドン五輪で銀メダルを獲得し、リオで4大会連続となる古川は「今回は運が良かった。風が強くて、僕がミスしたら、相手はもっとミスして…」と笑顔で振り返った。
もらった銅メダルの端が曲がっていたことも明かし、この日も持参。「表彰式が終わってから気付いた。替えてくれ、って言ったら、『落としたのか』って言われましたよ。『代わりはない』って言うので、ま、銅メダルを獲ったことには変わりないので」と苦笑い。「これで満足するな、ということかな」と、前向きに語った。
大会前は練習過多で体が張って「調整に失敗した」と言うが、現地で尻上がりに状態が上がっていった。「ピークの作り方が分かった」と収穫。今季はコンスタントに8強以上に入っており、「安定して8強に入っていれば、メダルも獲れる。実力は付いてきたかな」とリオでの1年後の大舞台での手応えを十分、つかんだ。
今回は逃した団体での切符を来年5月の世界大会でかける。「そこに全力をかけて臨む。個人なら1回戦から6回勝たないとダメだけど、団体なら4回勝てばメダル。団体も出られればメダルの可能性も広がる」と、力を込めた。
20年東京五輪まで日本アーチェリー界初の5大会連続が目標。「40歳を越えてもできるとは思うけど、片手間では第一線でやれない。その年で辞めて、コピーも取れないような大人になるものどうかと」と、あと5年で引退する意向を示した。 ロンドン五輪で団体銅メダルを獲得した川中は2大会連続五輪出場。「出場が決まってホッとしている。個人、団体でメダルを目指したけど、両方あと一歩で悔しかった。自分の中ではリオにつながるいいプレーだった。風がある中でも真ん中を狙って10点を取れた」と成長を実感した。
前回大会は学生で先輩に引っ張られての団体銅メダルだったが、今回は自身が日本女子の中心。「チームに貢献し、みんなで頑張りたい。前回よりチームレベルは上がっているし、結果を出せるチーム。メダルを目指す」と、決められた合宿以外でも3人で集まり、チームの一体感を高める考えだ。