福原愛 世界一に惜敗も「自信になった」
卓球女子で世界ランク6位に上昇した福原愛(26)=ANA=が9日、中国オープンから成田空港着の航空機で帰国した。準々決勝で世界ランク1位の丁寧(中国)に3-4で惜敗したが、「練習してきたことが出せて本当に自信になった」と納得の表情だ。
3試合とも難敵が相手だったが、すべてフルゲームに持ち込む粘り強さを見せた。
初戦は北朝鮮選手を0-3から大逆転で撃破。苦手とするカットマンだったが、男子選手相手に対策してきた成果を発揮した。2回戦では、今年の世界選手権(中国・蘇州)3位の木子(中国)と初対戦し、大接戦を制した。
準々決勝は世界女王に最後まで肉薄。「今までで負けた中でいちばん悔しい。でも距離が近づいたので自信になった」と胸を張った。中でも自信になったのがサーブでポイントを奪った場面。「後で本人に聞いたら『読みの裏で反応できなかった』と言っていた。認めてもらえたみたいでうれしい」と興奮気味に話した。
26歳でベテランの域に達しているが、まだまだ進化の途上だ。昨年から馬場美香コーチに師事し、「最初はついて行けなかったけど、最近は消化できて体でも覚えてきた」と成長を実感。毎日のようにミーティングを重ね、「こんなに卓球が楽しいと思ったことはない」と心から楽しめているのが好調の秘けつだ。
9月の世界ランク上位2名がリオデジャネイロ五輪のシングルス代表に内定するが、3番手の伊藤美誠(スターツ)とも100ポイント近く差をつけ、五輪切符をグッと近づけた。「もっともっと成長を期待させる選手になりたい」とどん欲な26歳が、4度目のオリンピック出場を目指し残り2大会を戦う。