サニブラウン、本能に任せて走りたい

 陸上の世界選手権男子200メートルで準決勝に進んだサニブラウン・ハキーム(16)=城西大城西高=が10日、デカネーション(13日、パリ)に出場するため、羽田空港からフランスに出発した。男子100メートルに出場し、自己ベストの10秒28を更新、さらには16年リオデジャネイロ五輪の参加標準記録である10秒16を目指す。

 先月の世界選手権では最年少で200メートルに出場し、準決勝まで進んだ。帰国後は「反響はあまりない」と話すものの、通学ではマスクを着用。この日も空港でファンから記念撮影を求められるなど、確実にスター街道を歩んでいる。

 200メートルでは既に標準記録を突破しているため、スプリント力を向上させる上でも、現在は100メートルに照準を合わせている。ただ本人は「帰国後はそんなに練習していないので今回は走るだけ」と控えめ。まずは距離の感覚をつかむ狙いだ。

 そんな冷静な思考を持ちつつも、その両足は無限の可能性を秘めている。「タイムを狙うより、走ったら(記録が)出ちゃったって方がいいかな」と、本能に任せた爆発力で標準切りを狙う。

 日本ジュニア選手権(来月16日開幕、愛知・瑞穂)でも100メートルに出場予定。「スタートとか技術的な部分をしっかりすれば」と、将来的な標準記録の突破、さらには夢の9秒台も見据えた。

 海外遠征が続いているが、今回のフランスは初めて。「エッフェル塔に行って観光します。エッフェル塔(のお土産)を買ってこいと言われているので」と周囲を笑わせた。1887年から2年2カ月という驚異的な速さで建設された建造物にあやかり、世界が驚くような走りを見せつける。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス