バド林丹9年ぶりV、リオ後も現役意欲

 「バドミントン・ヨネックス・オープン・ジャパン最終日」(13日、東京体育館)

 男子シングルス決勝は、世界ランク5位で、北京&ロンドン五輪2連覇の林丹(りん・たん、31歳)=中国=が、同6位のビクター・アクセルセン(デンマーク)に2-1で競り勝ち、06年大会以来となる9年ぶり3度目の優勝を果たした。予選から頂点まで駆け上がった中国の英雄は「バドミントンへの愛や国家に対する責任があった」と、五輪金メダリストとしてのプライドをにじませた。

 絶体絶命のピンチからはい上がった。1-1でもつれ込んだ最終ゲームは、3-11と大量リードを奪われた。「それまでは試合をしている感覚がなかった」と集中力を切らしたが、そこからは五輪王者がギアをトップに入れた。ラリーの応酬から連続でポイントを奪い、気がつけば21-19の逆転勝ちで頂点に立った。

 06年以来、久々の王者返り咲きに林は「9年(優勝者の)会見に来てなかったので、うれしい」とちゃめっ気たっぷり。前人未到の3連覇を目指す来年のリオデジャネイロ五輪に向けて、「国内の代表レースが終わるまで、しっかりポイントを稼ぎたい。若手が勝っちゃうと自分が出られなくなってしまうので、抜かれたくないね」と冗談交じりに闘志を燃やした。

 31歳のベテランはリオ五輪後の去就も注目されるが、「リオが最後になるかどうかはわからないけど、来年また日本(ジャパン・オープン)に来るよ」と宣言。親日家でも知られる中国の英雄は、来秋の日本での再会を約束した。

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