陸上・サニブラウン、桐生と対決に意欲

 陸上の世界選手権男子200メートルで準決勝進出を果たしたサニブラウン・ハキーム(16)=城西大城西高=が15日、国別対抗戦のデカネーション(フランス・パリ)の出場を終え、羽田空港着の航空機で帰国した。今月復帰した、男子100メートルで日本歴代2位の10秒01の記録を持つ桐生祥秀(19)=東洋大=に対し「一緒に走れたらうれしい」と、早ければ来春にも実現する“怪物”対決に胸を躍らせた。

 200メートルで16年リオデジャネイロ五輪の参加標準記録(20秒50)を既に突破している新星は、現在スプリント力向上もにらんで100メートルに取り組んでいる。今回の遠征では、10秒49で5位。練習不足もあって自己ベスト(10秒28)にも及ばず、「スタートで失敗して完全に体が浮いちゃった。走るだけの大会になってしまった」と反省を口にした。

 夢の9秒台を目指す若きスプリンターの“名勝負数え歌”にも期待が膨らむ。今月の日本学生対校選手権で右太もも裏のけがから復帰した桐生祥秀(東洋大)は、台頭するサニブラウンに対し「一緒に走って勝ちます」と対抗意識を燃やしていた。そのことを聞いたサニブラウンは「本当ですか?」と一瞬驚き、「一緒に走れたらうれしいですね」と目を輝かせた。

 日本ジュニア選手権(来月16日開幕、瑞穂)でも100メートルに出場予定。「寒い時期になるのでタイムとかは考えてない。スタートをしっかり出られるように」と、フランスから持ち帰った“宿題”に早速とりかかる。

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