御嶽海「遠藤関と早く対戦したい」
「大相撲九州場所」(11月8日初日、福岡国際センター)
日本相撲協会は26日、大相撲九州場所の新番付を発表した。
昭和以降としては史上2位のスピード昇進記録(1位は遠藤の所要3場所)となる幕下付け出しから所要4場所で新入幕を決めた御嶽海(出羽海部屋)は、福岡・新宮町の出羽海部屋で会見を行い、「うれしいです。こんなに早く幕内力士になれるとは思わなかった。遠藤関と早く対戦してみたい」と早くもやる気をみなぎらせた。
幕下を2場所、十両を2場所でクリア。特に秋場所は左股関節を痛めてほとんど稽古ができなかったものの、自分の持ち味である突き押しに徹して12勝の好成績を挙げた。師匠の出羽海親方(元幕内小城ノ花)は、「稽古が十分でなく心配したが、それで前に出る意識がより強くなったようだ。今場所も楽しみ」と大きな期待を寄せる。
新入幕場所での目標を聞かれて「まずは自分の相撲を取りきること」と控えめに語ったが、突き押しが通用すれば勝ち越しは達成できるという手応えもつかんでいる。そして、自身が大相撲に入門するきっかけとなった遠藤の存在を強く意識するようになった。13年9月場所でザンバラ髪だった遠藤が新入幕力士として活躍。当時は大学3年だった御嶽海はプロの世界に大きな憧れを抱いた。「遠藤関は小学生の時から知っている人。昔からイケメンでした」という。大学時代の対戦成績は2勝3敗で、全ての相撲内容をはっきり覚えている。
秋巡業では地元の長野市や松本市を回り、大きな声援を浴びた。「こんなに盛り上がるとは思わなかった。びっくりしました。もっと地元の皆さんに応援してもらえるように頑張りたい」と刺激を受けた様子。「いいものを持っている。ひとつでも上の番付にいってほしい」と師匠も上位への躍進を熱望する前途洋々のホープ。1年納めの博多の土俵で、相撲ファンを大いに湧かせてくれそうだ。