日馬富士「一生懸命やれば報われる」

7回目の優勝を両手で示す日馬富士(福岡・太宰府の伊勢ケ浜部屋宿舎)
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 1年納めの大相撲九州場所(福岡国際センター)で13勝2敗、2年ぶり7回目の優勝を果たした横綱日馬富士(伊勢ケ浜部屋)が23日、福岡・太宰府の部屋宿舎で一夜明け会見を行った。前夜は明け方近くまで祝宴が続いたようで、ややお疲れ気味の表情だったが、「心も体もホッとしている。一生懸命やれば報われることを改めて感じました」と、相次ぐケガを克服してつかんだ優勝の喜びをかみしめた。

 前回の優勝は2年前の九州場所だった。その翌場所を左足首の負傷で全休したのが、暗く長いトンネルの始まり。その後は右目骨折、右肘の手術とこれでもかとケガに見舞われた。地道なリハビリ、衰えた筋力を取り戻すためのトレーニング。ひたすら耐えて忍ぶ日々が続いたが、「気持ちだけは折れないようにしていた。必ず復活したいと考えていた」と不屈の闘志で土俵に戻ってきた。

 2日目に大砂嵐に敗れて早々と土がつき、最後まで場所を乗り切れるのかという周囲の心配を振り払うように、3日目から白星を並べ続けた。優勝を意識したのは千秋楽になってから。「1日1番に集中していた。その積み重ねがいい結果になって良かった」と無欲のVを強調した。

 九州場所13日目の20日に急逝した北の湖理事長(享年62)への思いについて聞かれると、「(大関昇進前のしこ名である)安馬の時からお世話になり、かわいがっていただいた。ケガをした時も“ちゃんと治せ。焦るな”と言ってもらい有り難かった」と感謝を表した。

 自身初となる連続優勝を目指す来年の初場所(1月10日初日、東京・両国国技館)は、久しぶりに東の正横綱で迎える。「苦しんだ2年間の経験を生かして、また稽古に精進して頑張りたい」と力強く締めくくった。

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