日馬富士 父の死に「相撲辞める」

KUNI(左)へ自身が描き上げたジャケット写真用の絵画をプレゼントする日馬富士=東京・麻布台
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 第70代横綱・日馬富士(31)が25日、都内で、自身がミュージックビデオに出演した歌手・KUNIのシングル「願い叶うなら」(12月2日発売)の発表会に登場。06年に最愛の父が亡くなった際、「相撲を辞める」と家族に訴えたことなど、亡き父への思いを語った。

 楽曲は、06年に交通事故で亡くなった父・ダワーニャムさんに対する横綱自身の思いをつづった作品。9月に完成し、KUNIの歌唱音源を最初に聴いた時は「まさに自分のことですから、最初は胸が苦しくて、涙が出てきた」と明かした。以降、毎日聴いており、2年ぶりの優勝となった先日の九州場所でも、ウオーミングアップ時にイヤホンで流しながら気持ちを高めていたという。

 父の訃報を受け、モンゴルに一時帰国した横綱は、場所前だったため、最後の別れを前に日本に戻らねばならかったが「父と最後の別れができない。ならば“相撲を辞める!”と言い、母と兄に説得されて思いとどまった」ことを告白。「父が亡くなったけど、自分の活躍することで母の悲しみが少しでも消えれば」と相撲を続けてきたことを明かした。

 先日の九州場所で2年ぶりの優勝を果たしたばかり。「応援してくださった方に、恩返ししたい気持ちが強かった。もう1回復活して、勇気と希望を与えるような相撲をしたい気持ちが強かった。まだお墓参りに行ってませんが、(父も)見守ってくれたはず。きっと喜んでくれていると思います」と語った。

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