羽生106・33点「驚きはなかった」

男子SPで高得点を叩き出し専属コーチのブライアン・オーサー氏(手前)と抱き合って喜ぶ羽生結弦=長野ビッグハット(撮影・開出牧)
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 「フィギュアスケート・GPシリーズ最終戦・NHK杯」(27日、長野ビッグハット)

 男子ショートプログラム(SP)が行われ、3位以内で12月GPファイナル(バルセロナ)進出が決まるソチ五輪金メダリストの羽生結弦(20)=ANA=が、自身のSP世界最高記録を更新する106・33点をマークし、断トツの首位発進を決めた。

 羽生は今大会から挑戦した2本の4回転ジャンプを入れた構成を完遂。自身2度目の100点超えで、14年ソチ五輪で記録した101・45点を上回った。10・69点差の2位には金博洋(18)=中国=がつけた。

 演技後のテレビインタビュー一問一答は次の通り。

 -ものすごい得点が出た。

 「そうですね。でも一所懸命やったんで、点数よりもまずこの曲のジンクスというか、このショートプログラムでなかなかノーミスできなかったっていうのが、まずは晴らせてよかったなというふうに思います」

 -挑戦と位置付けている今年のNHK杯。いい調整はできている?

 「挑戦したかったとか、そういうのは抜きにして、とりあえず一所懸命練習してきたことが間違っていなかったんだなというのがあったんで、驚きとかうれしさというよりも、まずはホッとしたなという感じです」

 -中国の金博洋選手が高得点を出したが、そのあたりの意識は?

 「普通は意識するなと言われるところだと思うんですけど、まあ最終滑走だったんで必然的に(得点が)見えましたし“絶対に抜かしてやるぞ、見てろよ”と思いながらやってました」

 -それを力に変えた。

 「それが良かったのか何なのかは分かりませんけども、言えることとしたら、まずここまで練習を支えてくださった多くの方々に感謝したいなと思います」

 -明日のフリーに向けて。

 「終わったばっかりですけども、しっかり気持ちを切り替えて、明日に向けて、明日こそ大切なフリーなので頑張りたいなと思います」

 (テレビ会見終了後、取材に応じ)

 -演技を終えて。

 「一言でいうとまだ明日があるなというのが率直な心境です。なんかみなさん心配されていたと思う。このプログラムで1回もノーミスでできていなかったので。力の入った応援を感じました(笑)。正直、楽しかったです。1組目で金博洋選手が95点を出していたけど、自分には関係ないと思っていた。自分自身がこのプログラムを、久々にワクワクしながらできた。失敗を恐れずに滑ることができた。完璧まではいかないけど、すべてのジャンプに立てたので、嬉しい」

 -106・33点という得点を見たときは?

 「あんまり驚きはなかった。それよりもやっとノーミスでできたというホッとした気持ちが大きかったですね。“羽生復活”とスコア的に思われるかもしれないけど、今の自分ができる最高難度の演技ができたというだけ。これからもさらに難しいジャンプの入り方とか、後半に4回転を入れるとか、すべて成長していきたい」

 -4回転ルッツを跳ぶ金博洋選手ら若い選手が成長してきているが、意識はする?

 「日本では宇野昌磨選手をはじめ、たくさんの素晴らしい選手が上がってきている。でも、僕、年寄り扱いされてるけど、まだ20歳なんですよね。おそらく僕が無良選手と戦っているのと、あまり変わらないと思う。先輩だからとか思っていないし、絶対勝ってやろうと思っている。彼らもそうだと思う。僕自身、素晴らしい選手がシニアに上がってきてくれて嬉しい。僕はまだルッツやループを演技に組み込めるほどできていないので、彼の素晴らしいジャンプを研究させてもらってます、と伝えたい」

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