渡利璃穏2階級上げV リオ挑戦権
「レスリング・全日本選手権」(23日、代々木第二体育館)
16年リオデジャネイロ五輪代表選考会を兼ねて行われ、女子75キロ級では、63キロ級から2階級上げて臨んだ渡利璃穏=わたり・りお(24)=アイシンAW=が優勝し、五輪予選の代表に決まった。
食べて、食べて、食べて-。2つ階級を上げて臨んだ渡利が、リオ行きのラストチャンスをものにした。決勝では、試合終了間際に片足タックルからバックをとって逆転勝利。「階級を上げてプレッシャーもあったけど、勝てて良かった」と号泣した。
女子では唯一、リオ五輪の出場枠が取れておらず代表が決まっていなかった最重量級。9月の世界選手権後に栄強化本部長から「75キロ級ならチャンスがあるぞ」と打診され、体重アップを決意した。
1日5食の食事を続け、69キロまで増量。以前の2倍以上の量を1時間かけて食べるときもあり、「なかなか体重が増えなくて、吐きそうになりながら食べた。大好きなご飯が嫌いになった。減量よりもきつい」と明かした。
自身の名前も璃穏(りお)。壮絶な増量でつかみ取ったチャンスに「せっかく名前と同じ五輪なので、3月のアジア予選で絶対に出場枠を取って、リオ五輪を自分のものにしたい」と気合を入れた。