吉田沙保里 退社で収入「今はない」
女子レスリングの吉田沙保里(33)=ALSOK=が24日、年内で05年に入社した同社を退社すると発表した。会見では「新しいことに挑戦したい」、「10年の節目」という言葉で同社に感謝すると同時に、心機一転で五輪4連覇となるリオ五輪の金メダルを目指すと宣言した。以下、退社発表会見の要旨。
(冒頭で吉田があいさつ)
「年内をもちまして、所属するALSOKを退社することになりました。10年間、多大なるサポートをしてくださり、応援してくださったALSOKの方々に本当に心から感謝しております。自分への新しいチャレンジとしてリオ五輪に臨むことにいたしました。これから金メダルを目指して、(五輪)4連覇を目指して頑張っていきますので、引き続きご支援をよろしくお願いいたします」
-このタイミングでの発表となった理由は。
「(前日まで)全日本選手権があったので、それまでは試合に集中しようということで、試合が終わってすぐの発表になりました」
-1月以降の環境は。
「来年からはフリーという形で、新しい気持ちで臨んでいけたら」
-練習拠点は。
「変わらず至学館大学でやります」
-親交が深いサッカーの澤穂希選手お話は。
「(前日は)クリスマス会、女子会ということで、いろんな方と楽しい食事をしたんですが、こういった話はしていません」
-澤選手は現役最後の試合となる。
「27日が最後の決勝戦と聞いておりますが、私も仕事があって応援に行けないので、頑張ってねと話をしました」
-新しいチャレンジとはどのようなものか。
「今までテレビとか、ドラマとか、CDデビューとかさせていただいたんですけど、本当に楽しく、またそういう楽しいことがあるからレスリングも頑張れたというのがあるので、これからいろんなことができたらいいなと。これからまたいろんなことができたらいいなという部分が大きくて。そういった部分が自分のパワーになる。そういう意味もあります」
-何か具体的な目標は。
「レスリング以外でですか。今のところは何もないですけど、これから出てきたらいろんなことに挑戦していけたらいいなと思います」
-マネジメント会社は。
「それはまだ」
-収入は。
「今のところはないです」
-ALSOKのCMは。
「まだ、流れていますので、相談しながらだと思います」
-CMのイメージが定着している。
「町を歩いていて、子どもたちから『ALSOKのお姉ちゃんだ』とか、『ビーム出して』とか言われますけど、そこまでしてくれたのはALSOKのおかげ。活躍することで貢献できたので、お互い良かったかなと思います」
-新たな所属は。
「全然決まってないです。考えていかないといけないかもしれないですけど」
-フリーでやっていくのか。
「そこもまだ決まってなくて…。受け入れてもらうことなので。(五輪は)どうなるか分からないです」
-ALSOKは自由にやらせてくれていたと思うが。
「新しいことをやらせてもらうという意味では、迷惑をかけない、ということもあるので」
-いろんなことに挑戦している。
「一度だけの人生なので。いろんなことに挑戦しながら、今できることをやりたいと思っている。それが私の楽しみでもあるし、視野が広がったり、いろんな人と出会えたりしたので。そこはいろんなことを考えるようになりました。そこが頑張れる理由かもしれないです」
(自分から切り出し)
「まあ、結婚ではなかったんで。こんなにたくさんの皆さんに集まっていただいたので、結婚って言いたかったですけど。円満に終わるということで。活躍することで恩返ししていければいいなと思っているので、また頑張ります」
-会見が流れた時に、ツイッター上などでは、引退というような声もあった。
「オリンピック(代表)が決まったばかりなのに引退ってびっくりしますね。それは絶対ないことですし、リオへ向けて新たな気持ちで頑張らないといけないと」
-澤選手が引退を表明したことからの連想もあった。
「仲良くても(引退まで)一緒についていくことはないです。こんだけ4連覇したいって言っていたのに、引退って。日本代表として頑張ります」
-リオ五輪はキャリアの上でどういう舞台になるか。
「毎年、毎年どうなるか分からないし、人ってどうなるか分からないので。一つ一つの大会をクリアしてきたのが今の自分なので。リオが終わったらどうなるか分からないです」
-リオ五輪を見据えてこういう決断をしたのか。
「ないです。(五輪の後)2カ月3カ月休んでからまたやるのか。自分でも分からないので」