羽生結弦 盛岡で復興の舞い
東日本大震災から今年で5年。復興支援を目的としたフィギュアスケートのアイスショー「NHK杯スペシャルエキシビション」が9日、岩手県盛岡市の盛岡市アイスアリーナで開催され、ソチ五輪金メダリストの羽生結弦(21)=ANA=、元世界女王の浅田真央(25)=中京大=らが演技を披露した。
宮城県仙台市出身で自身も当時被災した羽生は、第1部で荒川静香、本田武史、鈴木明子という東北に縁のあるスケーターとともに「花は咲く」をしっとりと演じると、第2部では被災地への思いを込めた今季のエキシビション「天と地のレクイエム」を情感を込めて舞った。
7日には津波の被害にあった大槌町を訪問し、地元の子供たちと交流。「『どうやったらそんなに体が柔らかくなるの?』とか聞かれました。本当に楽しそうな子供たちを見て、未来を感じた。僕自身も大きな力をもらった」。故郷東北で改めて大きなモチベーションを得た様子。シーズン後半戦に向けて「また一生懸命練習して、自分の演技をしていきたい」と、誓った。
最後に選手を代表してマイクを握った羽生は「被災地にはまだ傷が残っている場所があります。一歩一歩進んでいるところもあれば、足踏みが続いているところもある。まだまだ僕らが力になれることがある。頑張っていきたい」と、思いを口にした。