白鵬冷や汗?勝ち名乗り中に物言い
「大相撲初場所・初日」(10日、両国国技館)
3場所ぶり36度目の優勝を目指す横綱白鵬が勝ち名乗りを受ける最中に物言いをつけられた。
狙った左前まわしをとれず、相手からの圧力を受ける苦しい展開に。俵づたいに左に回り込みながら突き落としを決める際どい相撲だった。
だが、勝ち名乗りを受ける最中に、井筒審判長(元関脇逆鉾)の右手が上がり物言いがついた。NHK中継解説の北の富士勝昭さん(元横綱)も思わず「えっ」と声を出してしまう、通例よりも遅いタイミングだった。
物言いの理由は白鵬が回り込んだ際に足を土俵外に出したのではないか、というもの。協議の結果、軍配通り白鵬の勝ちが確定し、あらためて勝ち名乗りを受けた。
この日は天皇陛下、皇后陛下をお迎えしての天覧相撲。いつもとは違う緊張感の中で冷や汗ものの白星となった白鵬は、取り組み後に「次は冷や冷やさせない相撲を取りたい」と反省した。
残る2横綱は、鶴竜は関脇嘉風にはたき込み、日馬富士は小結栃ノ心を力強く上手投げで退け、白星発進とした。
大関陣では豪栄道が碧山に引き落としで勝利。琴奨菊は突き落としで宝富士を、照ノ富士は極め出しで松鳳山を下したが、稀勢の里は取り直しの末に安美錦に押し倒されて初日黒星となった。