五輪出場の水球男子「無職」ゼロに

 リオデジャネイロ五輪出場権が懸かった昨年12月のアジア選手権で優勝し、32年ぶりの五輪出場を決めている水球男子日本代表「ポセイドンジャパン」が23日、都内で行っている強化合宿を公開した。多くの主力選手が収入のない「無職」状態だったが、リオ切符獲得以降に支援を申し出る企業が現れたことで現在は無職選手がゼロになったことがわかった。

 夢舞台に挑むポセイドンジャパンに、心強い後方支援だ。主将の志水祐介(27)らが所属するブルボンでは、選手に毎月手厚く支援することを決定。さらに勤め先のない選手らには4~5社から雇用の申し出があったという。

 25年間、アルバイト経験もなかったという点取り屋の竹井昴司(25)=全日体大=は初の“就職”が決定。地元京都で情報通信事業を行う会社コスモネットに、リオ五輪が終わる8月末まで臨時で社員として入社することになった。「社長に気に入っていただいたみたいで、2月9日に社長と会って即内定って」と、笑顔で説明した。仕事内容は未定だが、月に一度出社する以外は水球に専念できるという。

 ハンガリーのプロチームに参加している8カ月間は月8万円の給料をもらっていたものの、国内では後輩の部屋で居候しながら代表合宿に参加してきた。「生活はまだカツカツですけど、これで少し経済的に楽になる」と胸をなで下ろし、「チームで“完全無職”はゼロになりました」と笑みを浮かべた。

 水球で生活をする足がかりをつくる。「20年東京五輪もそうだし、24年、28年大会も絶対五輪に出るんだとジュニアの子たちに思ってもらいたい」と竹井。そのためにも今夏、リオで大躍進を見せる。

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