萩野が快勝、瀬戸の陽動作戦に動じず
「競泳ジャパン・オープン・第2日」(21日、東京辰巳国際水泳場)
男子400メートル個人メドレー決勝で、リオデジャネイロ五輪の金メダル候補・萩野公介(21)=東洋大=が4分8秒85で優勝した。ライバルの瀬戸大也(21)=JSS毛呂山=は4分10秒53で2位だった。
五輪本番前最後の直接対決。日本競泳界のエース萩野は“ジンクス打破”で弾みをつけた。昨年は自身の体調不良で敗れるなど、13年から瀬戸に3連敗中だったこの大会で、最初のバタフライからリードをつける圧勝で4年ぶりの制覇。「今まで勝手に崩れてたのでよかった」と胸をなで下ろした。
大会前にテーマに掲げた「勝負根性」も発揮した。直前の合宿ではウエートトレーニングの負荷を上げたため、心身の疲労はピークに達していたが、そんなボロボロの状態でも4月の日本選手権の記録(4分8秒90)を上回った。平井監督は「日本選手権と比べたら7割くらいのコンディションでうまくまとめた。このくらいだったらいつでも泳げると本人も感じたと思う」と及第点を与えた。
“陽動作戦”にも動じなかった。今大会の宿舎では瀬戸と同部屋。前日に「夜は駆け引きでバチバチする」と予告していたライバルに対して、「すぐ寝ました(笑)」とマイペースは崩さなかった。
ライバルに快勝し、弾みをつけて大会直後に欧州遠征へと出発する。「(瀬戸とは)違うスケジュールになるけど、本番でもっといいレースができるようにしたい」と、リオでの頂上決戦を誓った。