桐生3位に悔し涙 右脚にアクシデント

10秒16で優勝したケンブリッジ飛鳥。右は2位の山県亮太、左は3位の桐生祥秀(撮影・堀内翔)
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 「陸上・日本選手権・第2日」(25日、パロマ瑞穂スタジアム)

 男子100メートル決勝が行われ、向かい風0・3メートルの条件下、日本歴代2位の記録を持つ桐生祥秀(20)=東洋大=は10秒31で3位に終わったものの、日本陸連の選考基準を満たして初の五輪代表に決まった。

 日本中が注目した大一番で、桐生が思い描いたヒーロー誕生の理想は崩れ去った。優勝したケンブリッジ、2位の山県に敗れて3位。「悔しくて何も言えない…。もちろん勝ちたかった」。思わぬ結果に涙があふれ、声を詰まらせた。

 右脚に何らかのアクシデントが起こった。まずまずのスタートを切ったものの、本来の爆発力が影を潜めた。「踏み外して…やっぱ言い訳になるのでやめます。脚が…いや仕方ない」。脚の状況について自ら明かすことはなかったが、レース後は医務室に向かった。

 それでも念願のリオ行きを決めた。「こんな形で五輪が決まるなんて思ってなかった。一番嫌な決まり方。勝って泣きたかった」。しかし、ゴールはまだ先にある。「五輪が決まったのでしっかり調整していきたい」。気持ちをしっかり切り替えて、夢の祭典に挑戦する。

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