【舩越園子の目】全英制した強いやつら

 「全英オープン・最終日」(20日、セントアンドルーズ・オールドコース=パー72)

 4ホールのプレーオフを勝ち抜き、全英オープンを制したザック・ジョンソンは、かつての下積み時代、どんなに落ちても執拗に這(は)い上がってくる「バック・トゥ・バック・トゥ・バック・ザック」と呼ばれていた。

 当時も今もジョンソンの武器はパットだ。下部ツアーを経て米ツアー入りが決まった2003年の冬、「ものすごいパットの名手が来季から来るぞ」と米ツアー選手たちが身構えたほどだった。

 そのとき、ジョンソンの相棒キャディー役を買って出たのが、あのヒゲもじゃの大男のデーモン・グリーン。それまでグリーンはベテラン選手のスコット・ホークのキャディーを務め、「グリーンを正確に読むグリーン」と呼ばれていた。

 長年のボスを捨てて将来性ある若者ジョンソンへ乗り換えたと批判されたこともあったが、パットが得意なジョンソンとグリーンを読むのが得意なグリーンが力を合わせたら、これはある意味、最強だ。

 ルーキーイヤーの04年に初優勝、07年にはマスターズ制覇。この全英オープンで2つ目のメジャータイトルを手に入れ、39歳で通算12勝。「とんでもなく強いやつ」は今なお強いが、「強いやつ」ではなく、「強いやつら」と呼ぶべきだ。

(在米ゴルフジャーナリスト)

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