謎のシンガーGILLEが正体を初告白
ミステリアスシンガー、GILLEが16日、ついに秘密のベールを脱いだ。デビューアルバム「I AM GILLE.」(18日発売)のリリースを前に、自身が宮崎出身の女性歌手、TASHA geeであることをデイリースポーツで初めて告白。AKB48初の公式カバーとしてヒット曲「フライングゲット」を英語で歌い、ネット上で正体に関する議論までも展開されていた話題の“新人歌手”がその素性を明かした。
「初めまして。宮崎出身のターシャ・ジーと言います」‐。ナチュラルな英語と、シルエットのみのパフォーマンス映像で動画投稿サイトYouTubeを席巻した謎の女性歌手は、ほっこりさせられるイントネーションの自然な宮崎弁であいさつした。
2010年、宮崎で発生した口蹄疫で実家の牧場が被害を受けた時、家族へのエールとして書いた曲「WILL」が認められ、地元芸能事務所にスカウトされた。ターシャとして活動したが、「国籍やビジュアルなどの特定のIDや偏見にとらわれずに、自分の歌声を世界中に届けたかった。しゃべるのは得意じゃなくても、歌だと感情移入できる」と、YouTubeという新たな手法で世界へアプローチした。
先入観に捕らわれることなく歌を聞いてもらいたいと顔や素性をベールに包んだが、その歌声は「ダイヤモンドボイス」と世界から称賛され、ついにはメジャーデビューまでつかみ取った。
秋元康プロデューサーにも認められ、AKBを公式カバーする唯一の歌手にもなったが、「たくさんの人が反応してくれたことはとてもうれしかったです。自分の予想よりも早く、大きなリアクションをもらったので正直ちょっと戸惑いました」と振り返った。
収録全曲が英語カバーの今作ではAKB48の「ポニーテールとシュシュ」も英語でカバー。「オリジナルが持つ、夏のはじけるイメージを私なりに表現できたと思います」とアピールした。ターシャ・ジーのファーストネームを持ちながら、GILLEが新たな道を切り開いている。