米長邦雄さん告別式に佐藤王将ら七百人
前立腺がんのために18日に69歳で亡くなった日本将棋連盟会長で永世棋聖の米長邦雄さんの葬儀・告別式が24日、東京都目黒区の円融寺示真殿で営まれ、日本将棋連盟棋士会会長の佐藤康光王将(43)ら約700人が参列した。
弔辞を読み上げた佐藤王将は「あまりにも早すぎる人生の投了に言葉を失いました。全盛期には『泥沼流』の異名を取り、病に対しても必ずや将棋のように巻き返していただけると信じておりました」と回復を信じていたことを明かした。将棋の普及に尽力した米長さんは今年8月に最後の会話を交わしたときも将棋界の将来を憂えていたという。佐藤王将は「先生のように先を見据え、将棋界発展のため対局に、普及に精進してまいります」と固く誓っていた。
出棺前のあいさつは葬儀委員長を務めた谷川浩司九段(50)が務めた。第44期棋聖戦(1984年度前期)で米長さんにストレート負けしたことを思い返し、「第2局で5八玉と指されたときの驚きは30年近くたった今でもよく覚えています」と故人をしのんでいた。
参列者はほかに、棋士の里見香奈女流4冠(20)、漫画家・さかもと未明(47)、活弁士・山崎バニラ(34)、自民党の平沢勝栄衆院議員(67)らが駆けつけた。